理事長挨拶

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第57代 理事長 是井 智洋
三鷹青年会議所 2026年度理事長所信
誇れる背中を見せる
【はじめに】
”誇れる背中を見せる”
どんな時も家族や仲間、地域のために前を向き、全力で取り組む姿こそ、私たちが明るい豊かな社会を築くための、最大のメッセージになる。私はそう信じています。
皆さんにとって、これまで一番身近で、憧れ、そして追いかけてきた“背中”は誰のものでしょうか。思い返してみてください。多くの方にとって、それは家族、父や母、祖父母など、身近な人の背中だったのではないでしょうか。私が初めて憧れ、追いかけ、そして超えたいと想った背中は、父でした。
私の父はJC出身ではありません。しかし、家族のため、会社のため、地域のため、信念を持って行動してきた人です。幼き日の私は、大きな頼れる父の背中に安心感を得ながら、そこにあるのが当たり前のように見て過ごしてきました。
時がたち、共に仕事をするようになり、これまで見えていなかった父の姿が見えてきました。父の背中は、決して格好いいものばかりではありませんでした。時には失敗し、不甲斐なさや情けなさも見せました。社長として、リーダーとして、父親として、私の思い描いていたどの背中とも違う。そんな姿を目にした日もありました。それでも前を向き、家族のため、会社のため、地域のために、苦闘する父の姿に惹かれていたのだと思います。
私も父となりました。この子がどんな大人になっていくのか。その心と成長に、未来に想いを馳せました。父として、どんな背中で語るべきなのか。失敗しても、迷っても、どんなに牛歩でも「前に進み続ける」。
そんな全力で生きる背中を我が子に見せていきたいと思っています。
【スローガン「闘え」への思い】
本年のスローガンを「闘え」としました。
「闘え」とは、家庭・仕事・地域活動といった、それぞれの舞台で自分自身と向き合い、乗り越えていく決意です。また、家族や社業、そして地域の未来へ。子どもたち、次の世代へと想いをつなぐために、私は「前に進み続ける」という意思をこの言葉に込めました。
本年度、私たち三鷹青年会議所は12名でのスタートを切ります。これは三鷹青年会議所の57年の歴史の中でも極めて少ない人数です。少ない人数の中で私たちの活動は、大切な家族との時間や社業の合間を縫って取り組む挑戦です。時には苦しさや、大きな壁に直面することもあるでしょう。私自身も、疲れた、やめたいと思ったことがあります。それでも、立ち上がり続けることができたのは、背中を見つめる我が子の姿がいつも頭に浮かぶからです。
「自分の背中を子供達が見ているぞ」
立ち上がる姿、立ち向かう姿、そして闘う姿を見せろ。負けてもいい。失敗してもいい。ただ、前を向き、挑み続ける姿を見せろ。そう自分に言い聞かせ、今日まで歩んできました。
そして、それはいつしか三鷹青年会議所の活動を経て、私の心に去来するものとなり、我が子へ見せる姿だけでは、もはや収まらなくなっていました。
人生を共に歩んでくれる妻。時には正面から向き合い、時に寄り添い、背中を押してくれる、気が付けば隣に立って共に進んでくれる仲間たち。厳しさの中に、温かさをもって導いてくれる先輩諸兄姉の存在。
多くの視線と期待を背に受けながら、仲間と共に困難を乗り越えた先には、確かな自分自身の成長と強い絆が築かれました。
I want to change. We want to change.
私は変わりたい。逃げずに立ち向かう強さを持ちたい。このサブタイトルには、そんな決意を込めました。一人でできることには限界があります。しかし、一人の想いや行動が、やがて大きな未来を動かす力にもなります。地域の知恵や企業の力、仲間たちの想いが繋がることで、大きな原動力が生まれます。
人、企業、技術、知恵をリンクさせ、夢を現実に変えていく。皆の視線と想いを背負いながら、その熱量を未来へとつないでいく。
それこそが前に進む力、私たちが「闘う」ということだと思います。
【2026年度の三鷹青年会議所】
三鷹青年会議所を「成長と力を与える団体へ」と変えていきたい。
近年、三鷹に限らず、青年会議所への入会は30代半ばから後半に集中している傾向があります。これは社会構造の変化や晩婚化、キャリア形成の転換期が重なることなどが背景にあると考えられます。家庭を持ち、仕事でも責任ある立場を担い始め、次の挑戦を模索する、まさに人生の節目の時期に、青年会議所という学びと成長の場に出会う人が増えています。
またある調査報告では、ボランティア活動に参加する人々の目的自体が変わりつつあります。従来のいわゆる奉仕の精神によるボランティアが、自己成長、スキル習得、人脈づくり、キャリア形成といった、自らの成長や将来へのリターンを重視するボランティアへと変化してきているのです。慎重に見極めながら活動を選択する傾向が強まっています。
だからこそ、私たちの組織は「時間をかける価値がある場所」「自己投資として選ばれる場所」でなければなりません。奉仕の心を育みながらも、確かな学びと経験が得られる組織として、会員一人一人が実感できる環境をつくることが、今、求められています。
【3つの軸】
本年度の三鷹青年会議所は、3つの軸を柱として運動発信を展開していきます。
1つ目の軸は「学び」です。現在、三鷹青年会議所は会員数の減少に加え、在籍年数の短い会員が多い状況にあります。そのため、知識や経験が決して十分とは言えず、新たな仲間を迎え入れたとしても、それらを十分に継承できているとは言い難い現状があります。こうした状況の中で、社会に対して意義ある運動発信を行っていくためには、何よりもまず「学びの機会」を充実させることが不可欠であると考えます。
研修事業の機会を通じて、青年会議所の意義や活動の本質を改めて理解し、行政諸団体の取組への理解と連携を深めながら成長する“人材育成”を推進してまいります。そこで得られた気づきや経験を内に留めることなく、外へと昇華し、地域に寄り添うリーダーとして家族や社業、地域へと還元していくことで、個々の成長がそのまま地域の発展へ、さらには次の世代の成長へとつながる好循環を創出します。
2つ目の軸は「交流」です。どれほど優れた理念や仕組み、個が集まったとしても、それを動かすのは人であり、そこに仲間との信頼関係や絆がなければ、真の力は生まれません。交流とは、単なる親睦にとどまるものではなく、運動を推進するための重要な原動力であると考えます。
交流事業を通じて、会員同士の相互理解を深めるとともに、シニアクラブの諸先輩方、行政や諸団体、企業、地域住民の皆様との関係性を築く、“交流活性”を図ってまいります。立場や世代を越えた対話と連携の中から、多様な価値観に触れ、新たな気づきや学びを得ることで、会員一人ひとりの視野を広げてまいります。
また、共に歩む仲間の輪を広げ、信頼と絆をより強固なものとすることで、困難な課題に直面した際にも支え合い、挑戦を続けることのできる組織を築いてまいります。こうした交流の積み重ねが、三鷹青年会議所の運動に厚みと広がりをもたらし、やがては三鷹の街全体が輝く未来へとつながっていくものと確信しております。
3つ目の軸は「実践」です。「学び」と「交流」という二つの軸を通じて、得た気づきや、築いてきた信頼関係を、具体的な運動として社会へ届けていく。本年度は「学び」と「交流」を経て、「実践」を迎えるという一連の流れを意識的に構築します。
三鷹青年会議所の大きな武器であり、諸先輩方から脈々と受け継がれてきた、わんぱく相撲、わんぱくスポーツDAY、三鷹国際交流フェスティバルなどの継続事業は、三鷹市行政や地域にとっても欠かすことのできない存在となっており、行政、関係諸団体と連携し、地域と直接向き合う、まさにその実践の場です。これらの事業をこれまでと同じ形で続けるだけでは、青年会議所に所属する意義や魅力、本来の目的を十分に伝えることはできません。学びによって得た知識や視点、交流を通じて築いたつながりを大いに活かし、事業の背景や目的を時代に即した形で改めて見つめ直しながら、新たな挑戦を加えていきます。
積み上げられてきた歴史の上に、現役世代ならではの発想と行動を重ねることで、継続事業に新しい1ページを描き、三鷹青年会議所の運動をより力強く、より鮮明な形で三鷹市へと発信していきます。
【仲間へ】
青年会議所には20歳から40歳までの年齢制限が設けられています。この20年という期間は、人生もキャリアも加速していき、大きな転換点を迎える年代です。責任が増し、立場が変わり、その変化の中心に立っているのは、ほかならぬ私たち自身です。
人をまとめる力、発言や思考の質、そして行動力。私たちは仕事や地域においても次世代の担い手として見られています。青年会議所にはその力を磨く様々な挑戦と機会という舞台が数多く用意されています。
三鷹に留まらず、東京ブロック協議会、関東地区協議会、日本青年会議所、さらには世界へと舞台は広がっていきます。是非、可能性に挑戦し、舞台を渡り歩きながら幅を広げ、自らを磨き、築いていってください。そして、舞台の先を見つけてください。私たちが地域社会へ果たすべき使命とは何なのか。何を残すのか。誰のために、何のためにあるのかを。
夜も更けた小さな部屋で準備を重ね、子どもたちの笑顔のために全力を尽くす仲間の姿に、私は胸を熱くし、心を打たれました。私自身も、ときには家族や社業の時間を削りながら、朝方まで活動を続けてきました。しかし、私たちの活動は、最も身近にいる家族を想い、我が社の明日を想い、そして地域の未来を想うものであるべきだと思っています。
家族に誇れる時間であるか、我が社の社員に胸を張って語れる活動であるか、今一度、己を律し、信念を持って、前に進み続けましょう。三鷹青年会議所から三鷹の青年たちを、熱く、元気にしていきましょう。
【最後に】
アメリカの実業家で発明家でもある、Apple社の共同創業者の1人、スティーブ・ジョブズは次のような言葉を残しています。
「未来を見て点と点をつなぐことはできない。できるのは、過去を振り返ったときにそれらをつなぐことだけだ。だから、今やっていることがいつか未来でつながると信じなければならない。」
どんな経験や挑戦も、たとえ失敗に見えても、後に必ず意味を持ち、未来の自分を形づくる一つの「点」になるのだと、私は捉えています。人生において無駄なことなど何ひとつありません。挑戦し続ける限り、点は増え、やがて線となり、道となっていきます。
三鷹青年会議所もまた、これまでの長い歴史の中で、多くの先輩諸兄姉が積み重ねてきた時間と努力という「点」の上に今があります。私たち現役会員もまた、この連なりの中に存在する“ひとつの点”です。
これまで紡がれてきた先輩諸兄姉の歩みは時代を越えて共鳴し、三鷹青年会議所が歩んできた道そのものが最高の財産です。そして今、私たちが立っているこの瞬間こそ、明日に向かって次の世代へとバトンを渡していく歩みは始まっています。
その道はきっと明るい豊かな社会へと繋がっていくと信じています。
皆様と共に、この1年を闘い抜き、次の世代に誇れる背中を見せられるよう三鷹青年会議所を創ってまいりたいと思います。
皆様のご支援ご協力をいただけますようお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。
第57代 理事長
是井 智洋


